昨今、この重要視していたシリアルナンバー刻印のない製品が増えてきています。
そもそもなぜ査定で重要視していたのか?
①製造年代と製造国の特定
②真贋判断
買取店での査定は この2点を「シリアルナンバー」を含め様々な内容を確認しています。
では、この「シリアルナンバー」をどのように見ていたのか?
そして 「シリアルナンバー」がない製品が増えてくる これからは、①製造年代と製造国の特定 ②真贋判断 ができるのか紹介させていただきます。
シリアルナンバー
商品の一つ一つに番号(シリアルナンバー)が振られており、ルイヴィトンのほとんどの製品に刻印や記載がされています。
1854年の創業当初にはありませんでしたが、1980年頃から【偽物対策】の一つとしてシリアルナンバーが振られるようになりました。
現在のシリアルナンバーは基本的には【アルファベット2文字+数字4桁】で構成されています。
中には【アルファベット2文字】が【アルファベット1文字と数字1桁】の物や【アルファベット3文字】の物もあります。
シリアルからわかることは【製造国】と【製造時期】です。
アルファベットは【製造国】を表しており、数字は【製造時期】を表しています。
商品の一つ一つにシリアルナンバーは振られていますが、【製造国】と【製造時期】を表すナンバーのため、一つの番号が一つの商品にしかない いわゆる永久欠番ではありません。
同じ国で同じタイミングで作ったものには、多くの同じシリアルナンバーが存在しています。
また、トートバッグなどについているポーチにもシリアルナンバーが振られていることもあり、本体(トートバッグ等)と違うシリアルナンバーになっていることもあります。
アルファベットや数字には法則性がありますので、当てはまらないものは偽物の可能性があります。
【アルファベット2文字】の読み方
製造国 | シリアル |
---|---|
フランス | A0、A1、A2、A3、AA、AC、AH、AN、AR、AS、AX、BA、BE、BJ、BU、CO、CT、CV、CX、DR、DT、DU、ET、FL、GP(アクセサリ)、GR、IT、LA、LM、LU、LW、MB、MI、MM、MS、NO、RA、RE、RI、SA、SD、SF、SL、SN、SP、SR、TA、TH、TJ、TR、TS、TY、VI、VM、VX |
イタリア | BA、BC、BO、CE、CL、FA、FH、FK、FN、FO、FP、FJ、FY、IS(マフラーなど)、LE、MA、NQ、NZ、OB、PL、RC、RE、RO、ST、TB、TD |
スペイン | CA、CF、CR、GI、LB、LM、LO、LW、UB |
スイス | D1(DI?)、FA |
ドイツ | LP、OL |
アメリカ | FC、FH、FL、LA、OS、SD、TX |
スペシャル オーダー |
AAS(先頭のAはスペシャルオーダー品を表す) |
正規修理 | DK(ルイ・ヴィトン正規リペア(張り替えなど)により、シリアル刻印・印刷部分を直した場合) |
【数字4桁】の読み方
年代 | 特徴 | 例 |
---|---|---|
1979年以前 | シリアルナンバーなし | – |
1980~1984年 |
総桁数は3ケタまたは4ケタ。 1+2ケタが『年』 3ケタおよび3+4ケタが『月』 |
「822」 ⇒1982年2月製造 |
1985~1988年 |
アルファベットが追加されるが、 先頭や最後にあり 統一性がない。 数字3ケタまたは4ケタ。 1+2ケタが『年』 3ケタおよび3+4ケタが『月』 |
「874RA」 ⇒1987年4月にフランスにて製造 「FL8711」 |
1989年 |
アルファベットが先頭に統一されている。 数字の1+2ケタが『年』 3+4ケタが『月』 |
「AA8904」 ⇒1989年4月にフランスにて製造 |
1990~2006年 |
数字の1+3ケタが『月』 2+4ケタが『年』 |
「MI0981」 ⇒1991年08月にフランスにて製造 |
2007~2021年 |
数字の1+3ケタが『週』 2+4ケタが『年』 |
「CA2164」 ⇒2014年26週目にスペインにて製造 |
※シリアルナンバーの読み方についてはLouis Vuittonが公式に発表しているものではありませんので、ご了承ください。
シリアルナンバーは基本 外からは見えづらい場所に刻印・記載されています。
記載位置の例 )
・収納ポケットや内ポケットの内側
・ハンドルの根元のヌメ革
・縫い目付近の見えない場所
・チャックやDリングの裏側
端の方に縫い付けられた小さなヌメ革のタグに刻印されていることもあります。
また経年劣化によって 印刷が擦れ 薄くなって 見えづらくなってしまったり 消えてしまったりしているものもあります。
型番
シリアルナンバーと間違われやすいのが【型番】です!
シリアルナンバーと同様 【アルファベット+数字】で構成されています。
しかし、型番は【アルファベット1文字+数字5桁】で構成されることが多く、アルファベットも【M】【N】【Q(ジュエリー関連)】で始まります。
シリアルナンバーはほとんどの商品に刻印や記載されていますが、型番はマフラーやキーホルダーなど限られた商品にのみシリアルナンバーと併記されています。
そのため、バッグや財布などに型番の刻印や記載がされているものは偽物の可能性があります。
最近の変化
2020年頃からシリアルナンバーの刻印のない製品が増えてきました。
【RFIDタグ(ICチップ)】に変わっていっています。
※2020年頃製造の一部の製品には シリアルナンバー入りのRFIDタグの入ったものも存在します。
RFID(Radio Frequency IDentification)タグはID情報を埋め込んだRFタグから 電波や電磁波を用いて送受信し 非接触の無線通信によって情報を読んだり書き込んだり やり取りするシステムです。
交通系ICカードや車のスマートキー セルフレジでも用いられている技術です。
専用アプリを入れた端末で、RFIDタグに入れた多くの情報が正確に読み取ることが出来ます。
導入されたキッカケは【偽物対策】です。
年々コピーの製造技術が上がっており スーパーコピー品(見た目は完全に本物同様)が出回るようになってきました。
RFIDタグを導入する偽物業者も現れるかもしれませんが 導入するためには技術や費用がかかるため、完璧なRFIDタグ入りの偽物商品を流通させるのは難しいとの判断で導入したのだと思われます。
シリアルナンバーの刻印・記載はなくなってしまいましたが、シリアルナンバー自体がなくなってしまったわけではありません。
FRIDタグをアプリを使って読み込むとシリアルナンバーが出てきます。
【出典】かんてい局新潟万代店
しかし、今までの法則に当てはまらない並び方をしたシリアルナンバーが出てきます。
今のところ 法則に当てはまらず【ランダムナンバー】となってしまうので、年代等を判断することが出来なくなってしまいました。
「シリアルナンバー」刻印・記載廃止による影響
①製造年代と製造国の特定
シリアルナンバーがランダムナンバーになったことで 製造年代と製造国の特定が不可能になりました。
これまでは年代が特定できていたため、同じ商品・同じ状態でも古い方が安くなる傾向にありました。
今後はシリアルナンバーでの製造年が判断できないため「5年前購入の未使用品」と「昨日購入の未使用品」の買取額が同じ、ということもあり得るようになります。
②真贋判断
「シリアルナンバー」がなくなったことで、真贋判断の材料が少なくなりましたが、真贋判断は他の内容でも確認しております。
古い製品(1980年以前の物)は今と同じようにシリアルナンバーはありませんでした。もちろんその当時はFRIDタグもありません。
今までも シリアルナンバー以外のいろいろな判断材料や経験から身に付いた知識を使い判断しています。
また、FRIDタグと言う 新しい判断材料もあり、しっかりと真贋判断をしています。
買取もお買い物も安心してご利用ください。
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